中島 由美子さん / 学習塾経営
気持ちがすっきりしたというか、聞いてもらった安心感がありました。
現在、幼稚園から小学校6年生までの子ども達に算数、国語、英語を教えています。子ども達が「先生、こんなことができるようになったよ」と目を輝かせて話すのですが、そうした子ども達の成長に毎日触れています。長い子ですと8年の付き合いになりますので、その子ども達が教室を巣立っていくときには涙ができるほど嬉しいですね。
私は長野の小さな町に育ったのですが、クラスが二つの小さな小学校でした。先生は厳しかったのですが、その先生から色々なことを教わり充実していたので、漠然と「小学校の先生になりたい」と思ってました。結局、教職には就かなかったのですが、結婚して子どもが落ち着いたときに、そうした昔の夢がよみがえって、教室を開くことになったのです。
開設当初から周囲にも恵まれ、順調に生徒数も増え、教室をもうひとつ増やす話が舞い込みました。二つ目の教室を開校したところ、立地的にも恵まれた場所だったせいか予想を大きく上回る沢山の生徒さんがいらしてくれたのです。ビジネス上はありがたい状況だったのですが、私自身がパンクしてしまったのです。
そのとき、私は主婦としての生活も含めて、「何か変だな」と感じながらの毎日を送っていました。その「何か」が分からないままいたところ、知人からの紹介で今瀬さんに相談することになったのです。
初対面の今瀬さんは、私のことをすべて分かっていらっしゃるというような感じで、「あなたが悪いのではありません。ただ中島さんは今、原点に返る必要がありますよね。」というようなことを言って頂きました。そして、私が今、何をすべきなのかを紙に書くように勧められました。
帰り道、何か気持ちがすっきりしたというか、聞いてもらった安心感がありましたね。そして、自分の子どものために充分なことができていなかったことが心に引っかかっていたんだなと気づかされました。
その原因が二つ目の教室を開校したことで多忙になってしまったことだとすれば、二つ目の教室は白紙に戻そうと納得できたのです。今瀬さんにそのことを相談しましたら「そうですね。今回はその決定をするにしても、また挑戦することはできますから」と言って頂きました。様々な事情を考えると閉校することをためらっていたのですが、一番、自分が大切にしたいものが何なのかを気づかせてもらったのですね。
今瀬さんは自分の見えないところを見てくれますし、「力を抜いて、ゆっくり歩んでください」と笑顔で送り出してくださるような方です。だから、私もがんばっちゃうぞ！と楽しくがんばろうと思えるんですね。「ひとりでがんばらなくてもいいんだよ」と、そういうアドバイスを下さる方ですね。
ビデオダイジェスト
今瀬ヤスオからひとこと
中島さんは、性格が真面目ですから、すべてに全力投球なんですね。お仕事の基本姿勢は真面目な方ですから、肩の力が抜けて本来のペースに戻れば力を発揮されるのではないかというアドバイスを差し上げました。やってきたことは間違っていないのに、真面目さがゆえに、自分を責めてしまっていたんですね。逆に自分ほめてあげてほしいんです。教室の子ども達も含めて中島さんのお子さんです。その子どもたちの成長に喜びを感じることが中島さんの生きがいなので、そのために犠牲にするものがあってはいけないということですね。